2024年08月12日
建築雑誌と作品
私は以前からインテリアや建築雑誌が好きで、特にその雑誌の何かを模倣したいと思っていなくても目を通す習慣があります。
でも、思い起こすと「あのとき見た作品のココが・・・」とか、自分が手掛ける作品の発想に転じていることがある。と感じるときがあります。
フランスのモンペリエに建つ、「ラルブル・ブラン(白い木)」という建築は藤本壮介氏によってデザインされ、テレビで見て驚いたのを覚えています。
以前ブログにも記載しましたが、昨年9月にモンペリエまで足を延ばし建築物を見に行った際に内部までご案内いただいたときに発想の自由という観点を目の当たりにしました。
今回のレセプションパーティーで、世界的な設計士である藤本壮介氏に「ラルブル・ブラン(フランス モンペリエ)と「太宰府天満宮 仮殿(福岡県太宰府市)のページにサインをいただいた。建築物を見て驚くことはありますが、その「発想や想い」を聞く機会はなかなかありません。とても感動的な時間であり、自分が目にした建築物や弊社が携わらせていただいた工事案件が書籍に載っているということだけでも愛着が湧いてしまいました。
「庭園という概念は、完成した直後が100点ではない」
これは私が祖父から教えてもらった言葉で、「樹木や石」は経年で表情を変えるということで、完成したときは「余白を残しなさい。樹木の行きたい場所に枝を伸ばさせてあげなさい」ということでした。年齢を重ねて理解が深まっていく中で、仮殿もまた「きちっと剪定して整えた樹形にしないで欲しい」というご要望をいただいております。それは、あくまでも天神の森と同様に必要最低限の管理で、自然な樹木を表現したいコンセプトであるからだと私は思っている。
現に、1年を経過した今の風景と記事に掲載された仮殿上部の植栽が全く異なるのと一緒で、お庭と景観では概念が違うことがわかる。そして、育ったいまの樹木の方が生き生きとしており生命感さえも感じられると思う。
やはり、記事やニュースはその案件を知る情報として必要であり、実際に目で見てしるべき経験は足で稼ぐべきであろうと思いました。